想像する


私はすこし前まで、自分は他人の気持ちがわかるやつだと思っていた。
だけど今は、自分に他人の気持ちなんてわかるわけないと、わかっている。
だってわたしは、あなたじゃないから。

それをわかったうえで、私はあなたの気持ちをわかりたいと思う。
だから相手の気持ちを想像する。
自分に都合の良い想像ばかりじゃない。都合の悪い想像もたくさんする。

「言葉にしなきゃわかんない」
ってだれかがいう。
それもわかる。

だけどそんなときは、言葉にできない理由を想像する。
言葉にしたら都合が悪いのかもしれない。言葉にしようか迷っているのかも。まだ言葉にするタイミングじゃない。明後日、言葉にするのかも。
わたしには言いたくないのかも。

いちいち聞いたりしないよ。
あなたが言葉にしたくなるときが来るのを待つよ。
もちろんそのときが来なくても良い。


想像ばかりしていたらさ、
臆病になっちゃったんだ。
あぁかも、こうかも……って。
真っ直ぐなのが取り柄だったのに。

「もしかしてこう思ってる?」
「わたしはこうしたら良いと思うんだけど」
相手の気持ちを先読みしたような気になって、自分の気持ちを押しつけることはもうできない。
あなたに嫌われたくないし、
あなたを傷つけたくないからなんだ。



想像する。
百パーセントで。
それはどこまでいっても、想像でしかないけど。



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